国府津車両センター 113系K59、S82編成


昭和38年に111系の出力増強版として登場した113系。 東海道本線をメインに横須賀線や山陽本線などに投入され、それまで湘南電車の代名詞であった80系を置き換え、東海道線東京口の主力として活躍してきました。
末期は横須賀・総武快速線からの転入車が加わり、大半がユニットサッシ車となってしまいましたが、基本11連のK59編成のサハ111-1015のみが唯一の丸窓車として生き残り、最後の活躍を続けてきました。 しかしK59は平成17年7月、両端の先頭車が1000番台だった付属編成のS82は同年11月に廃車。そして平成18年3月のダイヤ改正で東海道線東京口から113系が完全撤退してしまいました。
模型はこのK59とS82の計15両を、TOMIXの113系2000番台、KATOサロ124をベースに、0・1000番台車はこの他にトレジャータウンのコンバージョンキットも使用して平成12年〜17年の末期の姿を再現しました。




前面※クリックすると拡大画像が表示されます。
編成札と3764Mの列番はPCで自作し、その他は鳳や富士川のステッカーを使用しました。
中間先頭車になる車両はスカート周りをちょっと多めにウェザリングしました。
S82の最大の特徴であるTc車の前面強化は、コンビニで買ったポテトサラダの蓋(約t0.12の透明プラ)を所定の大きさに切り出して貼り付け。 ただしそのままでは分厚すぎるので、だいたいt0.07位までヤスってからTAVASAのライトパーツとBONAのステップ・手摺を取付け。 タイフォンパーツはTOMIXの455系のものを塗装後に取付けました。
しかしライトやタイフォンの位置決めにはかなり苦労しましたね…。





前頭部
無線アンテナは製品の取り付け位置だと実車と異なるので、移設してTOMIXのE233系用の1本足タイプを使用。信号炎管は製品そのままです。
屋根上の滑り止めは、下地にジェイズのスエード調の塗料を混ぜたものを吹いてザラザラ感を表現。




側面※クリックすると拡大画像が表示されます。
車体塗装は珍しくGM塗料を調色することなくそのまま塗装。湘南色に関しては言う事なしです。
1000番台車はトレジャーからズバリのものが製品化されていたのでそれを組んだのですが、0番台ユニットサッシのTc車は製品化されておらず、Tc556と202は似た形状の415系ユニットサッシ車から改造。 といってもサボ移設したりクツズリ変えたくらいですが。
サロ124は上半分と下半分でシルバーに差をつけたつもりなんですが、光にかざさない限り全然見分けがつかない状態に…orz
日除けはいつも通り灰色の折り紙で表現し、床下にはうっすらウェザリングを施してあります。




妻面※クリックすると拡大画像が表示されます。 熱海方妻面(B、C位側)は幌がついてないので、幌の取り付け穴を埋めて上からトレジャーの幌枠を貼り付け。 引戸手摺と渡り板は、幌がついてない熱海方妻面のみに設置。 東京方妻面(@、A位側)は幌がついているため、引戸手摺は物理的に設置不可能。幌と同色の渡り板はつけても目立たないと思ったのであっさり省略w
製造銘板は継ぎ目処理をする際に元のモールドが邪魔だから削っただけで、わざわざ15両分も金属パーツにするとか変(ry まぁ各車両ごとに数や種類に差をつけられたので結果的にはやってよかったかと…。





渡り板はTAVASAのをベースに加工したものを設置。モハ112の冷房配電盤は、南ヒナ氏の実地調査ととれいん誌のおかげで1071と1246のみに付いてる事が発覚したので、所定の位置にt0.5のプラから切り出したものを貼り付けました。 その他手摺やダクト、キャンバス押さえ、縦樋パーツはトレジャーのものを、製造銘板はキッチンのものを使用しました。
引戸窓は当初、サイズがピッタリだったマイクロの113系ドア窓をはめ込んでいたんですが、なんか形状が気に食わなかったので撤去しちゃいました。





屋根全体※クリックすると拡大画像が表示されます。
クーラーは各車実車に基づいて種類分け。日立製、東芝製はα-modelのものを、それ以外はKATOのものを使用して墨入れ。
ベンチレータの位置も各車作り分けました。





クーラー脇ランボード※クリックすると拡大画像が表示されます。
0・1000番台に関しては、製品の2000番台の屋根板をそのまま使うとクーラー脇のランボードの形状が大幅に異なるので、正規の形状であるジェイズの113系用屋根を使用しました(画像左)。 KATOの113系に合わせて作られているこの屋根パーツですが、実際使ってみるとTOMIXの屋根板とそれほど大きなRの差がなく、後述するパンタ部分の切り継ぎ相手の屋根もTOMIXの屋根を選択出来るほど楽に設置できました。
屋根色ですが、画像左の布屋根車である1246は自家調合したダークグレーを塗装。 画像右の塗り屋根車である2102は先のダークグレーを塗装後、うっすらとねずみ色1号を吹き付けて違いを表現しました。





パンタ周辺※クリックすると拡大画像が表示されます。
1000番台と2000番台とでかなり異なるパンタ配管を的確に再現。ヒューズボックスまぢうぜぇ。
先ほど述べたジェイズの屋根ですが、パンタ脇のランボードがモールドされてなかったので、TOMIXの113系のパンタ部分を切り継いでランボードを再現。 クーラー脇のランボードといいパンタ脇のランボードといい、わざわざ切り継いだりしなくてもGMのパーツかプラから切り出したパーツなどを設置したほうがはるかに作業的には楽なんですが、 今の自分の工作技術では確実に隙間が出来たりして見栄えが悪くなってしまいそうだったのでこの方法を選んだ次第です…。
ウェザリングに関しては、最初に墨入れした後パンタ周辺にフラットクリアブラックを、その後パンタ直近にフラットクリアブラウンをエアブラシで塗装。 今までは電車の屋根上のウェザリングに自信がなくこれまでずっとスルーしてきたんですが、今回はそれなりにうまくいったんじゃないかなぁと自画z(ry
ちなみにこの2102ユニット、画像でわかるとおり両車でゴムの色がかなり異なっており、地味にアクセントのある車両になっています。





床下※クリックすると拡大画像が表示されます。 TOMIXは113系2000番台として製品化しているにもかかわらず、いろいろあってモハユニットの床下が1000'番台仕様になっていたり、サハやサロに関してはどの形式の床板を流用したかもわからないってのは有名な話。
まぁそれのおかげで1000'番台のモハユニットの床下は製品そのまま流用できたのですが、サロ124を除くそれ以外のこの8両は弄らざるを得ない状況に…。





加工の例として、上は製品の2000番台、下は改造した0'番台の床下比較です。 2000番台→0'番台化は一旦全ての機器を取り去ってからGMなどの床下パーツを新たに取付け。
目立たない割りに手間のかかる床下加工、まぁ床下なんて所詮自己満足の世界ですけどね…。





室内※マウスを画像に乗せると画像が切り替わります。
室内は筆塗りで適当に塗り分け。はみ出してもそんなに見える部分じゃないのでまぁ気楽に。
車端のロングシートは本来ならクロスシートに直さないといけないんですが、どーせ目立たないと思ったのでこれまたあっさり省略…。
サロのみシートカバーの塗りわけがあったのでエアブラシで塗装しています。





参考文献
・鉄道ピクトリアル 1987.3
・鉄道ピクトリアル 1998.5
・鉄道ピクトリアル 2008.5
・とれいん 1981.5
・とれいん 1981.6
・とれいん 2010.7
・詳説 電車の基本構造1
・国鉄車両形式集・4 直流系電車近郊編





参考にしたサイト様
福実車輌製造様
とらえもん鉄道管理局様
かけやま写真館 〜鉄道車両側面の流し撮り写真〜様




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もうすぐ完成かな?
15両同時落成!(こうしん7)





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